だから私はメイクする

『だから私はメイクする』は、漫画 シバタヒカリさん、原案 劇団雌猫さんの作品です。フェイシャルメイクやネイルや下着なども含めて、女性が美しく装うお話です。

ベースはデパートのメイクグッズの販売員熊谷さんのお話ですが、いろんな人の美への取り組みが紹介されています。

ここから先はネタバレなのでご注意下さい。

だから私はメイクする【電子限定特典付】
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[漫画]シバタヒカリ [原案]劇団雌猫

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第1話は、高校生のときにメイクの魔法の魅力にハマった笑子がでてきます。大学生になった笑子はメイクの濃さから「マリーさま」とあだ名され、初めて素顔を見た彼氏からはその場でふられますが、笑子は落ち込むどころか、自分のメイク力に感動する始末です。大人になってからは婚活パーティーにいっても、完璧なメイクに男性たちはとりつくシマなしと感じて笑子はまったくモテません。ちょっと自信を失った笑子は、ふと入ったデパートの化粧品コーナーで販売員の熊谷さんに「やっぱり自分のやりたいメイクだけじゃダメですか」と弱音を吐きます。

熊谷さんは、今日のお客様のメイクはお似合いでとても素敵、とコメントします。熊谷さんの言葉に励まされた笑子は、強そうなメイクがしたい、と熊谷さんにいい、ふたりでそんなメイクグッズを探します。笑子は心が躍る瞬間のためにこれからもメイクする、と幸せな決意を新たにします。

この漫画を読もうと思ったのは、表紙の、メイク用の刷毛に惹かれたからです。そう、私もメイク大好きなのです。

といっても、普段ほとんどメイクはしません。メイクをするのは大好きなのですが、落とすのがめんどくさいのです。しないのでメイクアップの手腕も低く、自分がしたいと思う顔にならないのも、メイクをあまりしない理由のひとつでもあります。ですが、メイク道具は大好き。特に、お高いメイク用ブラシは大好きです。柔らかいブラシの繊細な毛先が顔の皮膚に触れたときの気持ちよさは、他のことでは比喩できません。

そういえば、熊谷さんが、ちょっとお高いけれど品質の高いメイク落としを勧めるエピソードもありました。そのエピソードにでてくる女性は、前夜(早朝?)どんなに遅く帰っても翌日もクマひとつない顔で出社し、スーツもシワひとつない、仕事も完璧です。真似はできませんが、素敵だな、とは思います。人生のなかで何を一番大切にしているかという問題で、その人は見栄えをしゃきっとさせることも含めて仕事が一番なのかな、と思いました。

お話のなかには、ドバイでエステシシャンとして研鑽を積むお話もでてきます。イスラムの女性たちがブルカの下でどれだけ華やかなオシャレを楽しんでいるかを初めて知りました。ネイルに自分の似顔絵を描いて、外でも自分の顔を見て楽しめる、というエピソードもとても好きです。

私は下着も大好きなので、下着を正しく身につけることでボディメイク(メイクアップを施すのではなく、ボディを作る)をするお話も大好きです。自慢しちゃうと、下着屋さんで、店員さんに「お客様、ブラのつけ方がお上手ですね」と褒められたことがあります。お世辞なのかもしれないのですが、私みたいな素直というか単純な人は、そんな、販売員さんの何気ない一言が自信につながり、買い物も、製品を活用するのも楽しくなるのです。

シバタさんの絵はとても華やかで、熊谷さんは、そんな女性たちを勇気づけてくれる素敵な販売員さんです。

30歳になってもロリータ服を着続けるという翔子さんの話も好きです。私は、男性が100%男目線で女性のファッションをぶった斬るブログを読んだことがあり、ゴシック、クール、個性的、コスプレ、帽子、サングラスは男には受けない、という言葉に納得したことがあります。その方も「あくまで男受けを考えたとき」という視点であることを強調していましたが、まさにそのとおり。女性が楽しく装うのは多くの場合、男性のためではないんです(と、私は思います)。翔子さんは、加齢に対して、淡めのロリータをやめて、これからはメリハリのあるロリータを身につけていくことを決心したし、妹の由仁ちゃんは、大人になっても大好きなタビブーツは捨てられない、と考えます。

ビジネス視線で見たら、スッピンが想像できないような過剰なメイクや、おばさんのロリータ、気合の入りすぎたネイルはやはりマイナスです。過剰なつけまつげを含めてアイメイクが異様に濃い若い営業さんと商談したときは、ずっと「目が怖い」と気になって、商談に身がはいらなかったことがあります。

だから装いはTPOだと思います。ブルカの下がどれだけ華やかでも、信心深いイスラムの女性が外に出るときはブルカを身につけるように、やりたいことをいつでもやるのではなく、自分がやりたいことをやっても良いときにやりたいことをやるのがオシャレだと思います。

50がらみの女性のロリータを見てぎょっとすることもあります。50がらみに見えるけど、本当は40がらみなのかもしれません。若作りをすると老けて見えるものなので。でも、本人が、他人にぎょっとされようとなんだろうと、ロリータが自分の幸せならそれでいいじゃない、と思わせてくれるキラキラした前向きな漫画です。

私は人目を気にするほうなので、頑張って、年相応で、若々しく見えて、今の時代っぽい服装やメイクを心がけていきたいと思います!

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